Minoltaが誇る特殊レンズの１つソフト量を可変制御可能なバリソフトレンズです。
　一般にソフトレンズは球面収差を利用して、ピントの芯はしっかりあるけど周辺部のピントが合わない状態にして柔らかい描写を実現している。
　ところが、絞りを絞ると周辺部の柔らかい描写を作るハロの部分を遮ることになることから、絞りを絞ることによりだんだんソフト効果が薄れてくることになります。

　そこで、このバリソフトレンズは、球面収差量の制御を可能としてソフト量を可変で選べる様にしたのと同時に、絞りを絞ることにより減少するハロ部を球面収差を増やすことにより補う事が可能な様になっています。従って、２段絞ったf5.6域でもソフト量を最大にすることにより、ソフト効果が続くようになっています。
　又、ソフト量を「０」にする事により、一般的なシャープな描写をするレンズとして使うことも可能です。

　ソフトレンズはボケの描写も被写界深度に頼ることなく柔らかい描写が可能ですので、使い方次第では大口径レンズの薄いピント合わせに悩むことなく、楽にピント合わせが可能ですから、女性ポートレートには最適化もしれません。

　このVARISOFT機能は現行のAF100mmF2.8SOFTレンズにも引き継がれていますが、どちらのレンズもソフトレンズとしてだけでは無く、ソフト量を「０」とした時のシャープな写りも魅力なレンズです。

　このレンズ、MD時代のレンズとしては珍しくMD爪が有りません。ソフト量の制御が絞り値で決まるから、絞り優先orマニュアル専用レンズとして、わざわざMD爪が無いのでしょうか？
　又、他にはshiftCAくらいですが絞り値が開放から半段を選べる珍しいレンズです。この種のレンズとしてはF2.8と比較的小さなＦ値の代わりに周辺部に余裕が有り口径食による周辺部の減光が少ないからかもしれません。

　VARISOFT85mmF2.8はMinoltaの85mmレンズとしては５種類有る光学系のうちσ(^^;が最後に入手したレンズです。
　ただ、この手のレンズで撮るべき相手（女性）が居ないのが一番のネックです（自爆）